大学等連携推進法人

大学等連携推進方針

1.大学を設置する社員の名称及びその法人が設置する大学名

国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学(奈良先端科学技術大学院大学)、公立大学法人奈良県立医科大学(奈良県立医科大学)

2.参加大学の教育研究活動等に関する連携の推進を図る意義に関する事項

先端科学技術と医学は相互に密接に関係し合い、発展を遂げてきた。両大学は医工学融合分野等における相互協力を円滑かつ効果的に実施することにより、研究開発の推進及び人材の育成並びに地域社会の発展に寄与することを目的とし、平成21年に包括協力協定を締結した。それ以来、共同研究や学生の交流など連携強化が着実に進んできた。このため、これまで培ってきた連携事業の実績を土台として、令和6年12月に両大学は「一般社団法人奈良先端医工科学連携機構」を設立した。この法人を母体に大学等連携推進法人の認定を受けることにより、下記のとおり、学術の進展、我が国の発展、地域社会への貢献を目指す。

関西経済におけるバイオ・医療機器分野の比率は全国平均を大きく凌駕しており、この分野は今後最も成長が期待される。両大学はこれまでも医学、工学及び関連諸科学の緊密な連携を進めてきたところであるが、この連携を一層強力に促進するとともに、共創の輪の拡大によるイノベーションの創出を推進する。

AIを始めとする最近の科学技術の進化は著しく、わが国の医学分野の教育研究体制は、この急速な変化に十分対応できていない。一方、コロナ禍以降、医学、工学及び関連諸科学の研究成果を医学・医療をとおして個人や社会のウエルビーイングにつなげようという機運が高まっているものの、そのための仕組みづくりは限定的である。両大学の連携を促進することにより臨床・医療の現場と工学及び関連諸科学の研究室を密接に連携させ、先端医工科学分野の研究の高度化・社会実装を加速する。加えて、先端医工科学分野を切り拓く研究者やイノベーター、および高度医療人材等の育成を強化する。

3.参加大学における教育研究活動等に関する連携の内容及びその目標に関する事項

両大学で連携することにより、それぞれの強みや特色の伸長、教育研究資源を活かした相互補完などにより、以下のような各種連携事業を展開していく。

(1)AIなどの先端技術を活用する医工学融合研究の拠点形成とこれを基盤とする産学連携の推進

(2)両大学の連携による学部教育及び大学院教育の充実

(3)両大学の連携による地域社会における人材教育の充実

(4)ICTを活用した奈良県のへき地医療への新しい取組みとその全国展開

4.一般社団法人が行う大学等連携推進業務に関する事項

本法人は、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学と公立大学法人奈良県立医科大学との大学等連携推進業務を実施することにより、教育研究水準の向上、大学の機能強化に資するとともに、医学、工学及び関連諸科学の緊密な連携並びに共創の輪の拡大によるイノベーションの創出を通じて地域の発展に寄与することを目的とする。

上記目的を達成するため、次の事業の推進を予定している。

(1)研究の活性化に関すること

(2)人材育成の充実に関すること

(3)イノベーションの創出に関すること

(4)連携開設科目の設置と運営に関すること

(5)学生及び教職員の交流に関すること

(6)効率的な大学運営に関すること

(7)その他目的を達成するために必要なこと